京もゆる prev. index next

緑の葉は黄色、橙色、そして紅色へとうつりゆき
ほんの一瞬だけ見事な色彩を見せ、やがて散る
もみじの魅力は桜と同じく
単なる色合いだけでない
最後の、ほんの一瞬の輝きにあるのかもしれない
いつか訪れる別れは分かっていても
"ほんの一瞬でもいい、ただその輝きを..."
その想いと迷いに人は揺れる
その時はその輝きに魅せられても
後になれば必ずさみしさに満ちる
別れをはっきりと意識させる出会いはつらく
でも、もしかしたら、否応なしに秋を連れ去り
"仕方のないことさ"と言ってくれる冬の訪れを
実は待っているのかもしれない

南禅寺水路閣にて