ボクと縁あったクルマたち |
免許取得以前〜直後~輸入車編~ |
フィアットX1/9 1300 |
我が家で最初に購入できた輸入車。当時のX1/9はベルトーネ仕様と
の触れ込みから、ハシゴ模様のストライプがボディをぐるりと一周してました。
本国での特別仕様車だったようです。が、
それを嫌った父親が、敢えて半別注扱いで黒いボディカラーの個体を頼んだとか。
剥がす、つう選択肢をなぜ選ばなかったのかは謎です。
後にいろいろ調べると、欧州向けにメッキ四分割バンパー(標準はツヤケシ黒)仕様でメタリック黒外板色
の”リド”つう限定車が存在していたことが判明。うちのも内装色は確かにそのリドのままのアイボリ
ーでした。ただ、うちのがリドと同じメタだったかどうかは今は全くわかりません。
一年半位乗ったものの、訳ありな1500のX1/9に乗り換えてしまいました。ところで、写真は見てわかるとおり
英国の登録車(リド)。日本向けは、アメリカ向けを更にいじった特別仕様だったので、欧州にはないモデル
なのです。写真の欧州向けと大きく異なるのは分厚いアルミのバンパと純正のてっちんホイル。
ベルトーネ仕様は、更にボディサイドに国旗の入った小さなシールが貼られていました。
これは、日本向けの特装というわけではなく、仕向け地毎にその国のシールを貼って輸出したらしいのですが、
日本向けはなぜかイタリア国旗(笑)でした。これにもシリアル番号が入っていました。ここまで調べられれば、
本モノのマニアでしょうね。
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フィアットX1/9 1500 |
一年半乗った1300でしたが、とにかく遅かったのと、注文外れのキャンセル品
の1500が最寄のディーラーから出てきたのが重なり、そんな状況故に値引き額も多かったのでしょう、
黒の1300はあっさり赤い1500に変わっていました。もはやスーパーカーブームは終わり、以前のような
優越感は大分少なくなったのでしょうが、それでも、”左ハンドルの外車”つう特権は多少あったの
でしょうか。ドアミラーはその頃からお咎めなしだったし。
この頃のボクの記憶の刷り込みたるや強烈なものがあって、故にボクも未だにX1/9から卒業できないわけです。
確かにいいクルマなんです。いま少しの信頼性を勝ち取ることができればもっと日本での評価
は高いと思います。今でも好調ならどこでも行けるし、しかも疲れません。小さくて、小回り効いて、
荷物も想像以上に積める。その上屋根も開く。案外、室内も広いし。設計者の信念は素晴らしかった
のでしょうが...。例えば、日本でノックダウンで作っていたとしたら、かなり今とは違う方向性の
クルマになっていたでしょうね。ま、当時でもあり得ないでしょうが。と
それと、うちのは、馬鹿でかいサイドミラーがドアマウントでついてました。アメ車の流用じゃないですか?みたいなメッキ仕上げが印象深いです。
当時の正規ディーラがアメ車やってたんで、ホントにそれの流用だったのかも、です。
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BMW318i |
前ページで触れた、セドリックワゴンを下取りに来たのがこのBMW。このクルマはまず形が
ボクの琴線に全く触れませんでした。トランクリッドが垂れててカッコわるかったですね。
ボディカラーは、赤。それも朱赤。だって、応急処置で模型用の塗料塗ったら、朱色がベストマッチ
だったんですから。一応、スポーティなセダン、BMW、つう触れ込みだったのですが、1.8のSOHCで
インジェクションだったら、多少期待するのに、全くといっていいほど運動性能はスカでした。
反面、街乗りでは至極調子良かったです。本国と同じ5速ミッションだったのも功を奏したのでしょうが、
加速、ブレーキ、ハンドリングと、ほぼ80点でした。ダンピングの甘いショックと硬いシートは
あまり馴染めませんでしたが、後のプリメーラに乗ったらはるかにBMWより硬くて閉口したことが
あります。個人的には緩めのイタ車のシート、サスの方が馴染んでしまうようです。
8年くらい乗って、ランチアテーマにその座を譲りました。
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フィアットリトモアバルト130TC |
1500のX1/9が、雨が降るとエンジンのかかりが悪くなったり、雨天走行中、左右の
ウインドがストン!と落ちてしまったりと、不調になってきたので、次なる車両はこれになりました。
ホントは、クーラーなしなところと、僕ら子供が大きくなって、X1/9の三人乗りができなくなったの
も大きな理由だったようです。当時、購入するにあたり、比較したのが、ベータクーペVXとシトロのBX。
ベータはリアシ−トが狭すぎて没。BXは個人的には気に入ったのですが、安っぽすぎたらしく、没。
で、もっと安っぽいリトモが来ました。ブワブワの汗を吸わないビニールレザーのシート、重いステアリング。
広いだけで全て黒の、暑苦しい車内。全てを閉め切っても、どこからか侵入する砂埃に代表される立て付けの悪さ。
運転していた父親は豪快な加速と強烈なトルクステアが気に入っていたようですが、当時の助手席のボクには
感じるところ小。待望のクーラーも殆ど効かず。三年ほど乗って、次なる個体に入れ替わりました。
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マセラティ ビトゥルボ 2.5 |
父親が前から欲しかったのだろうビトルボが、追加で”S”仕様が国内に導入された頃、一気に標準の2.5は100万円位安価になって売り出されました。丁度リトモも三年乗って、ガタがきだした頃だったのか、
このトライデントが我が家の車庫に収まりました。今、皆さんが考えるビトゥルボと大きく違うのはその内装で、例の時計はデジタルだったし、(でもベリア製ね)イスは布張り。内張りも良くできたフェイクのレザー。バックスキンに見えた部分も、多分もどきだったのだろうな。エンジンはインタクーラがなく、デフも
ノンスリなし。パワステもなく、ギアはMTの五速。あるのは、どっかんターボと貧弱な(195/60-14)
タイヤ。速さはピカ一でしたが、雨降りは免許取立てのボクには手強い存在。キーは貸してもらえませんでした。よく壊れてましたが、最高だったのが、5気筒で名古屋往復をこなしたこと。
多分、壊れてたのは、うちの父親の感覚だったのではないでしょうか。
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マセラティ 430 |
五年くらい乗ったビトゥルボを知り合いに売却して、次に来たのが4ドアのATのビトゥルボ。これは、世間的に云う”エッチな”内装をもった例のビトゥルボでした。
クワトロポルテに代わる直前のモデルだったらしく、外観はほぼシャマル。変なライト、スカットル部の
スポイラ、かっこいいホイル。中は、アイボリの本皮とウッドパネルが支配する強烈なもの。
楕円形の例の時計もついてきました。
乗ると、全てパワーのシートをどういじっても好みのポジションは得られず、Dをセレクトして走ると
凄く遅いという代物。但し、セレクタを2番当たりをシフトすると、あっという間にアナザーワールド。
街中ではATのくせに、非常に乗りにくく、個人的には苦手でした。
洒落にならない故障をしたのもこいつで、ひどく金食い虫だったようです。しかし、10年所有を目前に、
貰い事故で廃車。相手方の査定と、こちらの修理見積もりが一桁異なっていたのも、やはり
アナザーワールドでした。写真は車庫で撮った廃車一年くらい前の写真のスキャン。画質悪いのは現場写真のフィルムが余った
適当構図だから。
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ランチア テーマ IE 16v |
BMWを8年くらい乗って、エンジンの掛かりが悪くなって来た頃、
やってきたのがこのランチア。本当は、初期のライトの大きい方がボクは好みでしたが、その頃は、もう
Y30のセドリックみたいな面構えのこの型になってました。所謂ランチアブルーの大柄なボディに
ブルーの内装のあっさりしたインテリア。漸く4段になったオートマでしたが、トルコンスリップの
少ない割と感じのいいミッションでした。この頃のイタ車は、以前のモノと比べて格段に信頼性が向上
していて、記憶にある限り、止まったことはなかったようです。結構速く、サスも締まっていて、乗ると
面白かったです。この次も再びランチアを買おう!と思わせるには十分なクルマでした。
しかし、その後の訳ありなカッパ(κ)では、ランチアの印象は、だいぶ変わる事になるのですが。
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ミニ1000 メイフェア |
ボクが免許を取って半年位経ったある日、父親が、前々から欲しかった、
というミニを知り合いから譲ってもらいました。尤も、本人はあまりの遅さに殆ど乗らず。
丁度冬の休みで帰省していたボクにとって恰好なアシクルマとして重宝しました。前オーナはその乗り心地の辛さに根をあげたらしく、その走行距離は1万キロにも満たず。新車で降ろしたのにも関わらず、車検を
待たずに我が家にやってきました。なぜか左ハンドルでしたが、この車幅なので、その位置もあまり
気にせずに、よく乗りました。お約束の8本スポークのホイルにアンサのセンター出しのにぎやかな
マフラー。屋根は白くなく、グリルもワイパもドアノブもグレーのままな珍しい個体でした。
後に乗った1300より調子よく、燃料もあまり消費しない優れた車体でした。モケットの優しい肌触りの
シートや、吊り下げクーラ故の広いダッシュの棚、極めて安っぽい音を出す一速なヒータのブロワ。
(なぜかその温風は甘いにおいがするんです?)10代の頃の懐かしい感触が蘇るようです。
女の子を含む友人と浦安のでかい遊園地に行ったり、初デートで映画を観に行ったり(デロリアンの出てくるあれです)と、普通な学生さんが使うような使い方をしていたのが懐かしいです。
その娘とは、結局うまくいきませんでしたが、クルマそのものも、1300のクーパーに乗り換える
ときに、自動的に下取りでさよならしました。写真はボクがメインで乗っていた半年間には撮る理由もなく、一枚も残っていません。
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