2001道北編

HOME BACK 道東編

2001.8.19

第4日目 「自然の恵みと脅威」

 最終日。渚滑川最後の日です。やはり、最終日が来るといつも寂しくなります。今年も満足できる釣りができたと確信していますが、あの大物は釣りたかったなとか、最後の最後にもっとすごいのが出るのではないかなとかといろいろ考える日ですね。今日も窓をあけるといい天気で、秋を感じさせる。関東よりも一足早く秋が来るのだと思わせる。

 さて、今年も最後はあの場所で・・・ということで、一昨年は、この場所で大物をゲットし、昨年も最後に大物はこの場所であげることができているので、期待も高かったのですが・・・昨年の9月の大雨でかなり姿が変わってしまい、水の流れる場所すら変わってしまっていた。とりあえず、#10のハンピーでたたいてみるが、反応がない。水も少し濁っている感じであり、日曜日なのだが、お盆休みあけで上流で工事をしているようである。徐々によくなることを願ったが、その願いもむなしくどんどん濁っていく。濁りがはいってしまって魚がフライに気付いてくれないようである。syokotu4

 そして、いよいよ例のポイントに到着してみると、そこには、水すら流れていなく、渇いた石と木があるのみ。自然の脅威を感じるときである。どこでも自然は、恵みと恐ろしさを共に置いていくものなのだなと感じた。結局、思ったようなアタックはなく終了。2001年渚滑川納竿となった。

 さあ、次回から道東編突入です。道東編も大物が・・・太平洋からやってきます。

 

2001.8.18

第3日目 「のんびり行こう」

 今日は、昨日とうってかわって晴天。昨日こけてぬれてしまったシャツもすっかり乾いていた。ホテルの窓を空けて外の空気を部屋に入ると肌にひんやりとその涼しさを感じさせる。もう秋の始まりということなのかなと思えるほどであった。

 車を走らせ、昨日とは違うポイントへ入渓。マドラーでたたいてみるが反応がない。パラシュートのクリーム#10を流してみるがこちらも同じ。川の流れとともに下流へその姿を消していくだけである。パラシュートをあきらめアント#12へチェンジ。次から次へと続く絶好のポイントへ落してみるがこちらも反応がない。ふと今日は厳しいかなと顔を上げてみるとすばらしい景色がそこにあった。一生懸命フライを追っかけていて渚滑川をとりまく環境に目を向けるのを忘れかけていた。魚は釣れないが何か満足させてくれる物があった。かなり上流までたたいて行ったが小さいアタックあるのみフッキングせず。下りはニンフにつけかえて深いポイントを探って行く。しかし、こちらもアタックなし。時計を見ると13:00を指していた。お昼にしよう。あせっても仕方がない。のんびり行こう。そんな気分であった。

 ゆっくり昼食にし、時計は16:00。イブニングに向けて出発。また、マドラーに変えフラッタリングをさせながらたsyokotu3たいて行く。#6マドラーはとても大きくそのフライが水泳のバタフライをするように流れていく。ボシャという音でバタフライを途中でやめさせられたマドラーは水中へとダイビングした。ロッドのしなりとともに今日の1匹目は元気よく泳ぎまわっていた。38センチのレインボーひれピンのいいやつだった。その後もう2匹20センチ25センチを追加。土曜日ということでかなり人もいたようである。ということにしてやってください。19:00終了。夕食。ビール。温泉でしめました。

 

2001.8.17 第2日目 「消えたマドラーミノー」
 さあ、2日目。今日は、朝からのフィッシングである。ホテルの窓から空を見上げると、曇り空、しかも弱い雨が降っている。気温も昨日が30度近くまで上がったのに対して今日は15、6度。寒さすら感じる。昨日は、結局魚のあたりだけでランディングすることができなかったので、今日こそはと気温とは反対に気合は上昇していた。

 9:00スタート。雨も降っていたのでレインウエアを着こんで、昨日反応がよかったマドラーミノーを流れにのせる。あちらこちらでライズが起きている中、流れの強いところを丹念に何回もキャスト。かなりの大物もいるようで、そのライズめがけてフライを投げること数十回。マドラーがすっと消えるとロッドがそれと同時にしなる。昨日の失敗が脳裏をよぎるが何とか手元まで寄せることができた。するとそれは29センチの山女であった。結局渚滑1匹目は山女になってしまった。しかし、さっきからライズをしているのは、このサイズではない。もっともっと大きなやつがそのうらに隠れているはずだ。

 たっぷりとフロータントを塗ったマドラーは、また元気を取り戻し、その姿が流れにのる。とりあえず自分できめたポイントを何度も何度もキャスティングする。渚滑川の流れは強くマドラーも少し気を許すと水面へと吸い込まれてしまう。浮きが悪くなるとフロータントをさらに追加。この作業を何度も繰り返した。数えきれないくらいこの作業が続いたときであった。スッとマドラーが水面へと入ってしまった。しかし、それは、フロータントがきれたわけではない。そう、大物がくわえていくのが私の目にも確認できた。「で、でかい。これは昨日の比ではない。」そんな言葉が体中を駆け巡る。1回2回と左手が、ラインを手繰り寄せる。かなり重い。渚滑川のせいなのか。魚が大きいのか。そのどちらでもある。さあ慎重に3回目をと思った時。道北2回目の悲劇は起こった。3回目の引きは、渚滑川の重みしか伝わってこない。そう、また、ばらしてしまったのである。これには、かなり落ち込みました。しかし、その落ち込みは、まだ、浅いことをこのときは気付いていなかった。その後も、50センチクラスのレインボーがアタックしてくるがフッキングなし。また、カラフトマス(もちろん狙っていませんよ)が、大ジャンプを繰り返す模様を目の当たりにした。本当に、釣師の心を惑わす映像が次々と繰り広げられた。ひとしきりポイントを攻めたので、別のポイントへ移動することにした。

 ここでも、大きめのマドラー、エルクヘアカディスなどを使いフラッタリングをさせながら泳がせた。すると、その大きめのマドラーがまたしても吸い込まれる。ラインごと吸い込まれる。この間0.2秒。何もできずにただロッドを持っていたのは私です。そう、せっかくの大物がくわえてくれたのに、私は指をくわえていました。今日2度目通算3度目の落ち込みであった。このポイントは、とりあえずイブニングにもう1度攻めることにし、下流へと下ることにした。その後は、サイズこそなかったが、渚滑最初のレインボーが傷ついた心を慰めに出てきてくれたり、気分を変えてパラシュートにしてみると結構反応がよくなり、30センチクラスのレインボーが立て続けに釣れたりした。運気も上昇した所で、さっきのイブニングのポイントに戻ることにした。

 もどると、いきなりライズが起きていた。マドラーに変えようかと思ったが、さっき、反応がよかったのでそのままパsyokotu2ラシュートでいくことにした。スポッとフライが吸い込まれると35センチのレインボーがくわえてくれた。徐々にサイズが大きくなってくる。また、フライをライズめがけて投げると、今度も同サイズのレインボーが釣れる。辺りも暗くなってきたので写真は後回し、とりあえずもう1度キャスト。すると同じようにスポッとフライを吸い込む音が聞こえた。それに合わせてロッドを立てると、大きく弧をを描くようにしなった。さっきのよりは大きいぞ。慎重に慎重に「2度あることは3度ある」ちがうちがう「3度目の正直・・・3度目の正直」と念仏のようにつぶやく。何とかランディングした魚は、ネットへ縦に入っていた。サイズ40センチ。最後にきてやっと釣れ。少しホッとした。そのせいか帰りにこけてしまって渚滑川に沈みそうになりました。さあ、明日は釣るぞ50センチアップ!!

 

2001.8.16 第1日目 「でかいぞ渚滑川」
 いよいよ今年もこの日がやってきた。今年で通算4度目の北海道釣行になる。行くまでには、いろいろと準備も大変で、フライもあれがよかったなこれもよかったな、こんなのはどうかなと悩んだあげくタイイングしたフライが数百個。年々増えて行く傾向である。さあ今年はどんなドラマが待っているのだろうか。

 朝4:45起床。JR鹿沼駅→宇都宮→東京と電車を乗り継ぐ、そろそろお盆休みが終わりを向えるのか、仕事に行く方の姿も多く感じられた。浜松町でモノレールに乗り羽田につくとだんだんと体も動くようになってきた。飛行機の登場手続きをすませJASの機内へ。機内は昨年よりも空いていて、空席が目立つのんびりとしたフライトになった。

 旭川空港につくといつもの笑顔で田村さんが出迎えてくれた。これでやっと北海道についたのだなと感じるときである。渚滑に向う車中、今年の栃木の河川のこと、北海道の様子などを話した。6月7月中は雨が多くかなりの水量であったこと。しかし、この1週間は晴天が続きやや減水傾向、また、お盆ということで昨日までかなりの人が詰め掛けいたということであった。途中おいしいラーメンで昼食、木ララには1時に到着した。一休みした後、前もって送っておいたタックルを準備、今日はSAGE SP590 WF5F リーダー4X12ft #6マドラーミノーをつける。#6のマドラーなど栃木でつける機会はほとんどないが、渚滑ではあり。syokotu12

 ポイントにつくと、すぐに田村さんがあそこの流れにフライを流してとアドバイス。すぐにキャスティング手前から奥へと流していくと#6のでかいマドラーがあっという間に水面へと吸い込まれて行った。「でた!!」田村さんの声に慌ててロッドをあげる私。すると立てたロッドに重い力が伝わってきた。「これはでかい」ラインを手繰りながら魚を寄せると、結構すぐに手元まできてくれた。しかし、直前まで寄ってくると、魚は元気を取り戻したようにラインを引っ張り返してきた。そのとき魚の姿が見えた。40センチアップのレインボーがそこにはいた。その目が合ったとき、ロッドの重みがすっと抜けているのを感じた。ばらしてしまった。・・・という気持ちであったが、まだまだ、スタートしたばかり気を取り直し、何度も投げてみる。しかし、反応が芳しくない。ドライに反応がなくなってしまったので、ウェイトをしっかり巻いたニンフとウーリーバガーのダブルがけで沈めてみることにした。いると思われるところを丹念に探って行くが当たりらしいものはない、やはり、前日までのプレッシャーが、まだ残っているのだろう。また、ドライに戻し(#8エルクヘアカディス)反応をみるが、1匹だけの反応があっただけ。7:00を回ったので今日は納竿。とりあえずビールで乾杯。2001北海道スタートです。