遺伝子組み換え食品の表示
07/04/05



2008年2月現在、日本で食品として安全性が確認されている遺伝子組み換え(GM)作物は、ジャガイモ、大豆、てんさい、トウモロコシ、ナタネ、ワタ、アルファルファの8品目。そして品種では88だそうです。アルファルファといえば動物の飼料くらいにしか連想されませんが、発芽して間もない幼苗をサラダにしたり、サプリメントなどに加工利用しています。そのほか食品添加物としてα‐アミラーゼ、キモシン、プルラナーゼ、リパーゼ、リボフラビン、グルコアミラーゼの6種、14品目だそうです(GM添加物についてはこちらをごらんください)

さすがに日本では、まだ商業栽培こそされていませんが、世界でGM作物を5万ha以上栽培している国は22カ国。多い順には米国、アルゼンチン、ブラジル、カナダ、インド、中国で、そのうち1千万ha以上を作付しているのはその上位3国。

そんな状況の中、消費者からの要求から・・ならいいのですが、EUに習えというわけで、平成13年(2001)からGM食品に対する表示の義務化を実施しています。これは厚生労働省による食品衛生法の改正というかたちで行われていますが、その目的の曖昧さからか、単なる建前論からか、正しく厳正な表示がなされているとは言いがたいというのが現状です。

現在のGM食品表示制度には、次のような改正されるべき点が挙げられます。
GM食品の表示義務は、原材料一括表示欄に記載される項目のうちで多い順から3番目までとする
以上のうちで、原材料のGM混入率が5%未満であれば表示をしなくてもよい
発酵や熱処理などで組み換え遺伝子が分解・破壊され、検出不能になる場合には、GM表示をしなくてよい
家畜やペットのえさにはGM表示の義務がない

いくらGMの表示義務があるからといっても、以上のような逃げ道のおかげで、多くの企業ではその加工食品が遺伝子組み換え作物を使用しているのかいないのか、その真偽を消費者に明かさないままにすることができてしまう。要するに『わからない』ですまされてしまう。

消費者というものは、たとえば米国などでは、GM食品についての表示については『実質的同等』であれば義務付けられてはいません。だからといっては何でしょうが、EUの動向を見つつ、米国での甘さに準じているといった感じでしょうか。

EUでのGM混入率の許容値
日本では輸入作物が分別生産流通管理(IPハンドリング:生産から流通まで、他の荷物と分別して取り扱うこと)された荷物であっても、そのGM混入率が5%以下ならば組み換えの表示をしなくてもよいことになっています。ちなみにEUでは0.9%という厳しさです。もっとも、この5%というのは極端に甘い値です。たとえば濃度5%の塩水を連想してみてもわかりますが、はっきりいって辛くて飲めません(海水濃度でさえ3.4%ほど)。これは相当な濃さの濃度です。

GMはもちろん、食品添加物などについてもそうですが、もっとも大きな問題はなんといってもその安全性についてです。いったいどこの主婦が自分の家族の健康を祈って、お昼のおべんとうに食品添加物をいれるでしょうか。またどこの農家が、自分が健康障害を起こしてまで農薬散布をしたり、昆虫が食べると死んでしまうようなトウモロコシやじゃがいもを自分の家族のために生産するでしょうか。

いうまでもなく『食』とは『おいしい』以前にまず『安全』でなければなりません。なぜなら私たちはグルメや食欲を満たすためではなく、毎日を健康に生きるために『食』するからです。
メーカー、生産者としての義務とはなんでしょう。それはまず、健康を求める消費者から信頼を裏切らないものを生産すること。

現在のGM食品表示制度には、あまりにも大きな抜け道がありすぎます。これをザル法と言わずして何あろう。厳格な制度の確立が望まれるところです。

GM作物の作付は世界中を覆うかのように思われますが、意外にもごく一部の農業大国に限られている。今後心配なのは中国の動向