ぬ か 漬

日本には漬物というすばらしい調理法があります。塩漬けの浅漬、ぬか漬、みそ漬、粕漬、酢漬、こうじ漬、醤油漬などと色々な種類の漬物があります。そして日本の漬物の重要な点はそれが発酵食品であることです。

そんな漬物の中でももっとも日本の漬物らしいものといえば、なんといっても『ぬか漬』でしょう。ぬか漬のためのぬかみそ、ぬか床の材料は米ぬかと塩、そして水。これだけのものを混ぜ合わせただけでつくったぬか床に野菜を漬けても、そうたいしておいしいものとはいえません。なんともいえないおいしさをかもし出すために醗酵の力が発揮されます。

ぬか漬はいつごろからつくられるようになったか
はっきりしたことはわかりませんが、文献からみると日本では天平の木簡や平安中期に残された『延喜式』のなかに『須々保利』という記述があるそうです。これは大豆や粟などを挽いた粉と塩で漬け床をつくり、それに野菜を漬け込むというもので、ぬか漬かみそ漬のようなものだったのでしょうか。もちろん冷蔵庫などない時代ですから、塩度もけっこう高かったと思われます。もしかすると野菜と漬け床をごはんのおかずにしたのかもしれません。『須々保利』とはどんな風味の漬物だったのか興味が尽きません。

中国では
6世紀上期の北魏の時代の『斉民要術』という農業書でも、ぬか漬についての記述があるそうです(この書は古来からの農を基本にした食文化を集大成したもので、完本で現存する農業書の中ではいちばん古いとされています。おもに畑作の作物の栽培法、畜産関係、糀、酒、酢、しょうゆなどの醸造法、食品加工の方法などが系統的かつ細密に記されている)。

醗酵菌について
ぬか漬になくてはならない菌に乳酸菌、酵母菌などがあります。これらの菌は酸素を嫌う(嫌気性)といわれていますが、まったくというわけでもないようです。ぬか漬の床をまったくかき混ぜないでおくと、すっぱくなるどころか今度は腐敗菌のような絶対嫌気性という菌に負けてしまい腐ってしまうこともあります。
好気性菌といえばこうじ菌や納豆菌などがありますが、こうじ菌などが増えすぎてしまっても、今度はアルコール発酵が始まってしまったりして都合が悪いこともあります。ですからただ闇雲にかき混ぜればいいというわけでもなく、かき混ぜないでもいけない。この辺がちょっとややこしいところです。
おいしいぬか漬を続けるコツは
@
毎日食べきれる量の野菜をつける
A
漬けた野菜は一晩かせいぜい一昼夜ぐらいの間に出して食べてしまう
B
漬けた野菜といっしょにぬかも減るので、ときどきあたらしい米ぬかを補充する
C
あまりたくさんの野菜を漬けすぎない

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最初からおいしいぬか漬を楽しんでいただけます。
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