サトーカルチャー 

雪深い飛騨古川町です
現在扱いはありません




10月13日、岐阜県飛騨市の農家佐藤正浩さんを訪ねました。道長では今年、試験的に山ごぼうを作付けしていただいています。佐藤さんとのお付き合いは、有機野菜の仲介をしているスィンセリティーさんの紹介で今年から。

飛騨市といえば高山市の北隣、岐阜県の最北端。すぐ北は富山県です。周りを北アルプス、飛騨山脈に囲まれた自然の美しいところです。冬は雪に閉ざされますが、アルプスの豊富な雪解けのおかげで、春から秋にかけての農業には水の心配はまったくありません。そして昼夜の寒暖の差が大きいおかげで、農作物の質もおおいに高まります。

佐藤さんの農園ではメインが夏の減農薬栽培トマト。ハウスを利用して水の調節をし、トマトの糖度をたかめています。ハウスは雨よけ程度なので、その両端は開放されています。害虫よけのため、ハーブ資材をぶら下げたり、マリーゴールドを植えたりといった工夫もしています。

肝心な山ごぼうについて
飛騨地方では山ごぼうのことを菊ごぼうとも呼びます。切り口が菊に似ているのと、学名が『モリアザミ』キク科のアザミ属であることも、その名に由来しているのでしょう。『モリアザミ』は山野草としてめずらしいものではなく、もともと農作物ではありませんでした。花はアザミの中でも紫色で大きく、立派な花を咲かせます。

岐阜県はむかしから菊ごぼうの栽培がさかんで、漬物としての物産も知られています。とくに菊ごぼうには夏の高温は不向き。秋のとう立ちも早まることから、菊ごぼうの質が落ちてしまいます。ですから、平野部での栽培には少々無理があり、高冷地がその適地ということになります。

栽培する場合、気をつけなくてはいけないのが連作による障害です。そのため、慣行農法の場合には、土壌消毒が欠かせません。無農薬での栽培では、同じ場所での連作は避けなければいけません。菊ごぼうの作付け、種まきは田植えやほかの農作業の忙しいときと重なるためたいへんですが、収穫期は晩秋の降霜のころで農閑期なのが救いでしょうか。

山ごぼうの畑で。右が佐藤さん


まだ可愛いサイズの山ごぼう。霜が2〜3回降りたころが収穫時。
収穫は11月下旬ごろの予定。収穫していただいた菊ごぼうは道長でみそ漬にすることになりました。今までは高山の方に塩蔵山ごぼうでみそ漬にしてもらっていましたが、どうしても風味が落ちてしまいます。さらに近年、塩蔵の山ごぼうのほとんどが中国からの輸入にとって代られてしまい、入手困難になってきてしまいました。

これからは、生の山ごぼうを新鮮なうちに漬け込むため風味は最高です。みそ漬としての出荷は来年2月初旬からの予定です。さらに、今後は一度の収穫の山ごぼうですから、売り切れしてしまうとあとがありません。でもこれが『山ごぼうみそ漬』という味と香り、そして歯ごたえを楽しんでいただけると確信しています。

現在山ごぼうの生産は休止しています。

山ごぼう(モリアザミ)の花
赤カブも高冷地が適地。昼と夜との寒暖の差が味を決めます。
現在赤カブの生産はお願いしていません




瀬戸川は狭い水路ですが、水量豊富でたくさんの大きなコイまで遊泳
飛騨古川町
NHKの朝ドラマ『さくら』に出てきたというロウソク屋と街並みはこの古川町にあります。飛騨の小京都高山が観光客でごった返しているのと対照的に、こちらはうって変わってとっても静か。昔懐かしい街並みを歩いているだけで心が和んできます。そしてなんといっても瀬戸川という用水路がとてもいい。細くても豊富なながれにはみごとな錦鯉がたくさん。もとは400年ほど昔、江戸時代に増島城のお堀から町に用水を引き、生活用、農業用に利用されてきました。冬ともなれば除雪用にも使われる(冬にはコイは野池に移すそうです)。

高山へ行くなら、ちょっとだけ足を伸ばして古川町へどうぞ。

ローソク屋の看板



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お問い合わせ:
サトーカルチャー 佐藤正浩
〒509−4221
岐阜県飛騨市古川町若宮1丁目6−14
TEL:0577−73−5553