アメリカが、成長して行く過程で犯した行為を ロイ・コーン を透して悔い、見つめる作品と言えるでしょう。
アメリカが、自由の国であるために許してはいけない「思想」。
当時のソ連に傾倒する 共産主義への考えを弾圧した時代に、それを仕事とした男。
テレビ映画ならではの題材を、意外なシナリオ構成で見せているのが、面白い。
歳を取り余命いくばくも無い状態で、入院したロイが、昔を振りかえる。
振りかえるロイを、手助けするように次々現れるのは、
当時 彼と係わった亡霊たち。
恨み言をいいながら、ロイを迎えに来た彼らに依って、自分に気付いていく ロイ。
ひんやりと静かな「今」の病院と、熱くあわただし「当時」の対比もおもしろい。
STAFF
クイズ
★
Roy Cohn
ロイ マーカス コーン
JAMES WOODS ジェームズ・ウッズ
実在の弁護士、ロイ・マーカス・コーンを演じる ジェームス・ウッズ。彼に「徹底的」とか「融通が効かない」とか、かたぶつ的な役をやらせると 周囲の困惑さが頷けるほど、手におえない様子が伝わってきて たまにこんなヤツいる、いる、と思わせてくれる。こんなヤツに、眼を付けられたくないものである。ストーリーの題材が、アメリカ政治の歴史の一つという事もあって、今の日本においては、少々距離のある出来事だけど ウッズの役者としての魅力を知るには、もってこいの作品でしょう。
弁護士。マザコン。ユダヤ人。母親からの過剰な愛を受けて育つ。子供の頃から、食事中の行儀が悪い。カエルのぬいぐるみが、好きらしい。
マッカーシー上院議員の元、共産主義者への弾圧と排除を、徹底的に行う。
Joseph McCarthy
ジョセフ マッカーシー
JOE DON BAKER ジョー・ドン・ベイカー
どこかで何度か見掛けたような気がする顔なんですが・・・。
上院議員。マッカーシー委員会を創り共産主義者への弾圧と排除をとなえる。始めは、ロイの積極的な仕事ぶりを頼もしく思うが、その執拗なこだわり方に、躊躇も見せる。しかし、押し切られるかたちで麻痺していく。
Walter Winchell
ウォルター ウィンケル
JOSEPH BOLOGNA ジョセフ・ボリョーナ
国連顧問。ロイの父の友人でもある。ロイ・コーンに目をつけられ「密告」を強要される。
Joseph Welch
ジョセフ ウェルチ
ED FLANDERS エド・フランダース
陸軍省の代理人。
Dashiell Hammett
ダシエル ハメット
FREDERIC FORREST フレデリック・フォレスト
Dora Cohn
ドラ コーン
LEE GRANT リー・グラント
アカデミー助演女優賞ノミネートは、数回にのぼる実力派。１９７５年には、きっちり受賞もしています。『シャンプー』という作品で。
ロイの母親。アルの妻。わがままこの上ない女。常識的な夫を物足りなく 頼りなく思って、息子の目の前でも お構いなしにバカにする始末。当然 愛情は、息子ロイにばかり注がれる。
J. Edger Hoover
エドガー フーバー
PAT HINGLE パット・ヒンギル
ＦＢＩ長官。（『チャーリー』では、チャップリンを追放し、『ニクソン』では、一枚噛んでいそうな・・・この人こそアメリカの２０世紀の歴史には、欠かせない人です。）
Old Doctor
年寄りの医者
JOHN McMARTIN ジョン・マクマーティン
年老いたロイの、担当医。
Al Cohn
アル コーン
JOSEPH SOMMER ジョセフ・ソマー
ロイの父親。ユダヤ人。政界には、知人も多く信頼されている。
Cardinal Spellman
DANIEL BENZALI ダニエル・ベンザリ
TOVAH FELDSHUH トヴァー・フェルドシャー
ピーター
JOE SALTER
ロイの養子。年老いたロイを、献身的に介護する。
G. David Schine
デヴィッド シェイン
JEFFRY NORDLING
ロイ・コーンに気に入られ肩書きのないまま マッカーシー委員会のメンバーになりロイと行動する。
★
Ｅｘｅｃｔｉｖｅ Ｐｒｏｄｕｃｅｒ
ＬＩＮＤＡ ＧＯＴＴＬＩＥＢ
Ｃａｓｔｉｎｇ
ＭＡＲＹ ＣＯＬＱＵＨＯＵＮ
Ｍｕｓｉｃ ｂｙ
ＴＨＯＭＡＳ ＮＥＷＭＡＮ トーマス・ニューマン
Ｅｄｉｔｏｒ
ＰＥＴＥＲ ＺＩＮＮＥＲ
Ｐｒｏｄｉｃｔｉｏｎ Ｄｅｓｉｇｎｅｒ
ＳＴＥＰＨＥＮ ＭＡＲＳＨ
Ｄｉｒｅｃｔｏｒ ｏｆ Ｐｈｏｔｏｇｒａｐｈｙ
ＰＡＵＬ ＥＬＬＩＯＴＴ ポール・エリオット
Ｅｘｅｃｔｉｖｅ Ｐｒｏｄｕｃｅｒｓ
ＭＡＲＫ ＲＯＳＥＮＢＥＲＧ マーク・ローゼンバーグ
ＰＡＵＬＡ ＷＥＩＮＳＴＥＩＮ
Ｐｒｏｄｕｃｅｄ ｂｙ
ＤＯＲＯ ＢＡＣＨＲＡＣＨ ドロ・バックラック
Ｂａｓｅｄ ｏｎ Ｔｈｅ Ｂｉｏｇｒａｐｈｙ ｂｙ
ＮＩＣＨＯＬＡＳ ｖｏｎ ＨＯＦＦＭＡＮ ニコラス・フォン・ホフマン
Ｗｒｉｔｔｅｎ ｂｙ
ＤＡＶＩＤ ＦＲＡＮＺＯＮＩ デヴィッド・フランゾーニ
こわばりがちな硬い話を、ユニークなシナリオ構成が、助けている。
Ｄｉｒｅｃｔｅｄ ｂｙ
ＦＲＡＮＫ ＰＩＥＲＳＯＮ フランク・ピアソン
シナリオでも才能を発揮していて １９７５年『狼たちの午後』で、
アカデミー脚本賞を受賞しています。他に１９６７年の『暴力脱獄』、
１９９０年の『推定無罪』も彼の脚本です。
２００１年ゴールデン・グローブ作品賞（テレビドラマ部門）を受賞した
ウッズ主演の話題作『ダーティー・ピクチャー』はこの方の監督作品です。
★
クイズ
ロイ・コーンが、子供の頃から母親に許されていたため、大人になっても
平気でやってしまう、食事中の行為とは、
いったい何でしょうか。
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正解者の中から抽選で、素敵な賞品があたりません。
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