2002年救助隊指導者研修会報告

2002/10/10救助隊(門平)



 

             カールボーデンからの幽の沢


  
               V字左ルートを登る隊員


幽の沢のアプローチ
  

時  : 2002年10月6日 
所  : 谷川岳・幽の沢
趣旨: 指導者クラスの救助技術の向上を目指し、参加者相互の交流と
     親睦を図る。技術交流と救助訓練。
日程: 10月6日 AM6:00 一の倉沢出合駐車場集合

装備: 各自 登攀装備一式、下記点検表による(出動時標準装備)
ハーネス ヘルメット ザイル1
ユマール2 プーリー1 ナイフ
ジャンピング1 ボルト2 捨て縄10
カラビナ10 ハーケン2〜3 ハンマー
トランシーバー 双眼鏡 地図1/25000
コンパス ルート図 筆記具
ツェルト シュラフカバー コンロ
食器 水筒、テルモス ボンベ
ヘッドランプ 行動食、非常食 替え電池
救急用品 時計 エイトカン

内容: 1,ルート工作の方法(チームとしてそれぞれの役割)
2,引き上げ・引き降ろし・ユマーリング
3,撤収 @連続した懸垂下降、 Aザイルの回収
訓練手順 (   )は実際の時間
1, 6:00 駐車場集合、人員点呼、装備確認、出発。(6:20)
2, 7:00 幽の沢出合着、入渓、ルート工作しながら現場ヘ。
3, 9:00 カールボーデンからV字状岩壁右ルート負傷者想定。
  上部まで登り堅炭尾根下降予定。(10:00〜16:00)
4, 15:00 駐車場、まとめ、解散。(17:00)
  訓練のポイント チームワーク、連続して作業を行うための連携プレーの習得。
  共同装備 ザイル、ハンマードリル、ボルト、救急用品他



終了後のミーティングにて反省点  
○ 幽ノ沢V字状岩壁を救助隊として訓練登山したことで
1、 今まで救助訓練ばかりであったので、こうして本番のルートを隊員同士で登ったのは初めて
であり、大変楽しかった。これだけでもやった意義があると思う。
2、 やはり、合図が統一されていなかった為に、意思の疎通が悪かった。
登る前に皆で確認する必要があった。自分の会では笛を一回鳴らすと、それが「登って良し」の合図になっている。
3、 ルートの支点に、しっかりしたペツルのハンガーボルトを打って、整備してきた。
4、 古いシュリンゲは、ナイフで切って、ゴミとして持ち帰った。

今後の課題
1、 集合場所に決められた時間に集まることから救助訓練が始まっている。
隊員が連絡を取り合って車に乗り合わせて集まる。必要な装備は持参する。
すべて訓練になる。救助出動時の装備一覧表も整備したい。

2、 事故が起きたら、すぐに警察などに一報を入れる。
自分の会内だけで処理しようとすると、大変時間がかかり、命にかかわる。
警察に連絡するとヘリコプター等で迅速に対応が可能。

3、 救助隊員が事故現場に到達する方法は、何度も練習する必要がある。
 先行のグループがルート工作をして、後続がフィックスロープの設定やロープ等
資材の補給など訓練の前に机上学習を行う必要がある。できれば、前夜に
泊り打ち合わせを兼ねて行いたい。

4、 ルート工作の方法としては、事故現場に行く前に搬出する事を念頭において、
登る時から、ボルトを打つ所や、立ち木等の支点を確認しておく。
5、 ロープを2本繋ぐことを考えると、100mのケービングロープも有効である。
その使用法についても検討をする。かなり重いが。

6、 ウィンチの使用・優れた器具の使用も平行してやっていく。
  電動ドリルバッテリーの充電の仕方に問題があった。バッテリーは、使い切って
初めてフル充電するとのことであった。スペアーを使用した。

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