熟年トレッキングツアー体験記6
(2005.10.23〜24)

 このトレッキングツアーも回を重ね,今回が12回目となる.参加者も年々歳を重ねていくはずだが,ツアーの内容はだんだんエスカレートし,過激になって行く.今回は2000m級の山,2峰を征服するために信州へと向かった.

あわや遭難 入笠山

 中央自動車道を諏訪南ICで降り,富士見パノラマリゾートのゴンドラ乗リ場に向かう.ここはマウンテンバイクのメッカでもあり,当日も大会が行われていた.あたりまえの様に自転車もゴンドラに乗れてしまう.

 私たちは入笠山の山頂を目指し,ゴンドラで高低差731mを一気に登る.標高が上がるにつれて,霧ヶ峰や八ヶ岳方面の山々が視界に広がる.山頂ゴンドラ駅から一旦,入笠湿原へ下る.このあたりはスズランの群生地だが,見頃は6月頃だ.
 マナスル山荘を過ぎたあたりから,結構ハードな登りになる.息を切らしながら13時過ぎに山頂(1955m)にたどり着いた(ゴンドラの山頂駅から約2700歩).山頂からの眺めは絶景で富士山も見えたが,あいにく風が強く,立っていられないくらいだ.山頂から少し下って,風を避けながら,お弁当を開く.普通なら生温くなっているペットボトルのお茶もガンガンに冷えている.

入笠山山頂 入笠山山頂からの富士山 風をさけてお弁当タイム

 山頂で約40分の休憩の後,下山を開始する.下山はゴンドラを使わず,沢入登山道を降りる予定であったが,ここでアクシデントが起きる.ガイドさんを付けて歩いていたのだが,途中で道が分からなくなり,あわやツアー一行30余名遭難となるところであった.ガイドさんの判断で引き返し,ゴンドラで下山して,事なきを得たが,山の陽が傾くのは早く,もう少し判断が遅かったら,大変な事になっていた…かもしれない.(歩数:9800歩…下山道を間違えたためのロス含む)

富士見パノラマリゾート

四阿山登山

 2日目は百名山の一つ,四阿山(あずまやさん,2354m)の登山である.こちらもお手軽登山ということで,麓からパルコール嬬恋のゴンドラ(パルキャビン)で標高2100mまで一気に上がる.本来なら,今日はゴンドラの休業日だが,このツアーのためにゴンドラを動かしてもらうという,かなり強引かつ旅行代理店のブランドを前面に押し出しての事前の交渉で,われわれは文明の利器によって,なんなく標高2100mに降り立った(10:05).
ガイドさんの号令で準備体操をして,いよいよスタートである.

準備体操
 山頂までは標高差約300mを登る.僅か300mと侮るなかれ,登山道は前日に降った雪のため,ぬかるみと化しており,足元に神経を集中させながらの登山となった.特に木道は滑りやすく,案の定,私は滑って木道から転落するという大失態を演じてしまった.ツアーの参加者の中では年齢だけは最年少なのだが,登山となると,まだまだ初心者なのだ.山頂の手前に2カ所の鎖場がある.ここを登りきれば,山頂まではすぐだ.登山道の両側が崖になった稜線伝いの道を,恐怖のあまり四つん這いになって通りきり,12時30分頃に山頂(2354m)に着いた.

 山頂は上信国境(長野県と群馬県の県境)になっており,上州祠と少し離れて信州祠がある.山頂で,ホテルで準備してもらったお弁当を広げて,ランチタイムとなった.ガイドさんから「体を冷やさない様に!」という的確な指示が飛び,ウインドブレーカを羽織る.山頂からは南に噴煙を吐く浅間山や田代湖,北には白根山を望むことができた.
山頂で約30分の昼食休憩の後,下山を始める(13:00)

四阿山の山頂にて

 道のほとんどは,熊笹が茂り足元が見えないので,何度も尻餅をついた.牧場が見えてくるとゴールのあずまや高原ホテルは近い!と思いきや,まだ結構な距離があった.ホテルへ降りる道も意外に分かりにくく,私たちのツアーのために下見をしたというガイドさんに感謝である.
 15:30頃に見慣れたあずまや高原ホテルに着いた.ひとりひとりガイドさんと握手を交わす.ズボンは跳ねた泥や尻もちで,泥だらけ.山歩きには着替えが必帯であることを痛感した.(歩数:14500歩)
 今回は時間の都合で実現しなかったが,あずまや高原ホテルでは日帰り入浴も可能である.登山後の温泉もまた格別だろう.

パルコール嬬恋

あずまや高原ホテル

 従来はどちらかと言うとハイキングに近いツアーであったが,今回は,登りはゴンドラを使ったものの,2日とも2000m級の山頂を目指しての登山であり,名実ともに『トレッキングツアー』になった感じがする.
 参加者の皆さんは,私より年配の方ばかりであるが,皆さん歩き慣れており,ツアーの内容も,ますますパワーアップしそうな雰囲気である.


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2006年 3月 21日 火曜日


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