第4回 テーブル操作
※配布物:資料1部
提出課題:あり
1.データモデル(data model)
データベースを実現するには、それぞれのデータとデータの関係(論理データ構造)をデータモデルという形に整理する。
データモデルとは、現実のデータの集合体をできるだけ壊さずにモデル化して、具体的なデータをデータベース化する際の設計概念である。代表的なデータモデルには次の3種類がある。
1.階層型データ構造(hierarchy data structure)
階層型データ構造の代表的なデータベースシステムとしては、1969年にIBM社によって開発されたIMS(information Management
System)が有名である。IMSも大規模データベースシステムとして利用されている。
・子レコードはただ1つの親レコードを持つ
・親は子を複数持つことが可能
・ポインタに関係持つ
2.網型データ構造(network data structure)
実用的な網型のデータベースシステムとしては、1963年にアメリカの総合電気メーカであるGE社(General Electric)により発表されたIDS(Integrated
Data Store)が最初とされている。
・階層型とは違い、子も親も複数をもつことが可能、ポインタで関係をもつ
3.リレーショナルデータモデル(relation data model)
リレーショナルデータモデルの理論は、1970年にIBM社サンノゼ研究所のコッド(E.Cood)により提唱された。「人間は生活の中で表を見るのに慣れているため、データベースも二次元の表の形にすれば良い」という発想の中から生まれてきた。データベースの本来の目的である「複数のユーザがデータを共有すること。そして、コンピュータの専門の人だけでなく、だれでも操作できるように」という目的を達成したことになる。
今日「データベース」と言えば「リレーショナル型データベース」を指す。「リレーショナル型データベース」の事を「RDB」とも呼ぶ。
リレーショナル型の特徴:
・データをアプリケーションから独立させることが可能
・問い合わせに応じて新たな表を作成することが可能
・他のデータモデルに比べてデータ操作が簡単
2.関係演算:射影(projection)
テーブルのレコードが特定の条件と合致するレコードのみ抽出する。
3.関係演算:選択(selection)
汎用コンピュータなどでは、ファイルは規則的なデータ構造を取る。レコードという同じ形式のデータが集まってファイルができている。さらにレコードの中の、それぞれの項目をフィールドという。パソコンのデータベースソフトなどもこのデータ構造でファイルが保存される。
4.関係演算:結合(join)
共通するデータの値によって、複数の表から、新しい表を作り出す。