指導者見習の引出 @

 

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このコーナーは良き指導者や悪しき指導者を評価するものではなく、将来育つかもしれない「ジュニアに対しての練習の仕方」で見習の目から見たものを書き記しているものであり、その時代のジュニアに対応した練習方法を探る一手段に利用していただきたい。ここで紹介する練習方法は、バドミントンに関する文献に載っているものも数多くあります。ジュニアのレベルや人数、環境にあった練習方法を見つけ、ジュニアの個性を生かした又は指導者の個性が反映された適切な計画が立てられることを望んでいます。

■教える者としての心構え
(共感するところの多いコーチングforジュニア、バドミントン教本を参考にさせていただいたものもあります。)

@指導者(コーチ)として好ましくない言動とは・・・。
「そんなこともできないのか」、「バドミントンには向いていない」、「やめてしまえ。明日からこなくていい。」
「おまえが悪いから負けた」、「ミスしたら、罰を与える」、「人の言うことを聞いてんのか」、「反省してない」
「ガンバレ」、「ファイト」、「気合をいれろ」、「根性をみせてみろ」、「無理してでも練習しろ」、「へたくそ」
「ダメだな」
思い当たるフシはないでしょうか。でも、コーチも人間です。行き過ぎ、叱りすぎ、人格を無視した叱り方は良くありませんが「その理由とフォロー」は必要だと思います。この行為も情熱からきたものですから、やさしく情熱で「フォロー」することが重要だと考えます。決して甘やかしているわけではありません。また、おだて過ぎも良くありません。
     ●フォロー

A正しい知識と適切なコーチング(言葉による表現方法)。
指導者は、少なくとも「バドミントンがどのようなスポーツか」を正しく理解するべきです。曖昧な知識は、不信感や不安感を抱かせます。また、幼稚園児にわかるような言葉とたとえで説明出来なければなりません。専門用語を言っても分からないはずです。「なんで?」に応える「忍耐力、ボキャブラリーと柔軟な頭」で接します。

B発育や環境に合ったトレーニング方法を取り入れる。
子供たちも身体の大きくてチカラのある子もいれば小さくて非力な子もいますが、やりたい気持ちは同じように持っています。また、同じトレーニングをやっても出来ない子もいればできる子もいます。その子に合ったトレーニング方法を見つけてあげることも必要です。別のトレーニング方法で、できるようになることが多いのです。
発育の過程において10歳までにやると効果的なものがあります。「神経と筋肉間の連携」を高めることです。俗に言う「筋トレ」はジュニア時は特にやる必要がありません。練習の動きの中で付く筋肉だけで十分です。この時期は、基本的な動き、身のこなし、バドミントンで行われる動きを中心に、正しいフォームや高度なラケットワーク技術までをトレーニングしていきます。俊敏に動くためのトレーニングはは10歳を過ぎてから実施します。中国では、10歳〜13歳までは動作のスピードとボディバランス、比較的難しい技術、13〜14歳は敏捷性、15〜16歳は筋力アップのトレーニング、17〜18歳はスタミナ強化(短・中距離)と指針が年齢によって明らかにされています。
また、人数が多い場合、コートに入れる数には限りがあります。この場合、コート外でもできるメニューを実施する必要があります。自主トレでもいいですが、チームを組ませ課題を与え、実施させる方法があります。時には、コート内の練習を見るのも必要ですが、だらだら遊ばせておくのは非常にもったいない気がします。別のコーチがいるのなら練習計画に基づいた指導をお願いしてもいいかと思います。

目的別ノックの条件

項  目

スピード向上

スタミナ向上

コート移動速度

運動能力の9割

運動能力の8割

運動時間

10〜20秒(1回)

30〜90秒(1回)

練習と休憩

運動時間の3倍以上

運動時間と同じ時間

セット数

4〜6セット

出来なくなるまで

練習頻度

週2回まで

週3回

C分析能力と臨機応変な対応が要求される。
個人にあったトレーニング方法や欠点の指摘及び適切な対策と指導を行うことのできる一連の能力が必要になります。これを身に付けるには、経験のある人についてもらって指摘する事項についてズレはないか、対策について正しい指導が出来ているかをチェックしてもらうことです。指導陣の指導する技術に差があると子供たちが迷ってしまうことがあります。また、状況によっては、全体の指導方法や計画を変更しなければならないこともあります。この場合も、すばやく対応できるよう「引出し」は多く持っておきましょう。
    ●習熟度の把握
    ●問題点の把握

D事前に勉強し、計画を立てる。
前述した通り「正しい知識」は勉強しておく必要があります。加えて、「発育と個人差に合ったもの」で決して「レベルに応じて無理が無く」、「目標と期間を明確にする」ことが重要です。
    ●到達目標(年齢に応じた無理のない目標)
    ●練習計画 ─年間計画(大会日程等の書き出しと1年間の到達目標達成スケジュール)
              ├月間計画(大会にあわせた練習と目標到達のための練習)
              ├週間計画(練習日の書き出しと月間目標到達のためのスケジュール)
              └練習別計画(練習別の目的や練習方法などの詳細を計画)

Eジュニアの練習意識によって効果は変わる。
日ごろの練習の心構え(意識)が高ければ、練習の効果は上がります。したがって、日ごろから考え工夫することの重要性について意識させるような状況を作ってやることも重要です。
    ◎意識すること (例)
      ・フライトはなるべく浮かさない。
      ・練習の目的を理解している。
      ・手を抜いて練習しない。
      ・ストローク、ショットの練習ではコースやフォーム、パワー、スピードを意識して打つ。
      ・浮いた球へはラッシュしてプッシュする。
      ・常にポジショニングを意識している。
      ・スイングをコンパクトに鋭くすることを意識している。
      ・いろいろな技術を貪欲に吸収しようと思っている。 など

F子供たちに充実感を実感させる。
厳しい練習でも終わると「楽しかった。気持ちがいい。」の言葉が子供たちから聞ける「内容と計画」をしなければなりません。きつい苦しいことも必要ですが練習が終わった後は心地よい充実感と出来なかったことに対する不満をもつような練習にしなければなりません。スポコンドラマのような疲れ果てるまで練習することは、怪我や故障の原因となるので、なるべくなら控えたほうがいいかもしれません。
この練習計画や練習方法を考案することが指導者としての個性が表現される第一の場です。綿密な計画を立てるのもいいですがなるべく単純なことから始め、段階を踏んで高度な練習へと進んでいくことを念頭において計画します。ともに練習する、実践して練習方法を修正することは重要であり、後に必要なことです。これが第二の場です。(取り組み方を見せる。デモンストレーションを行う。)
ジュニアと一緒に考え、悩み考えることで「○○式練習法」がきっとできるはずです。

Gスポーツマンシップを育てる。
指導者としての第三の場は、スポーツマン・ウーマンとしての精神を育て伸ばしてあげることです。全ての子供たちを客観的に観察できる能力が必要かもしれません。一人一人の性格と集団でのポジションを観察し、子供社会から落ちこぼれないよう看てあげることが重要です。グループ制にするなら技術のある子をリーダーにするかリーダーシップのある子をリーダーにするか悩むところですが、その状況に応じて、指導者がリーダーを頼むことも必要です。必ず1人でやらせず補佐役を指名しておきます。その場合、技術のある子であったり、リーダーシップの取れる子であったり状況により判断して、頼みます。このように人間関係がうまくいくようコーディネートしてあげることから始めます。「武士道の精神を!」とは言いませんが日本の文化風習を捨てることありません。礼儀作法は非常に大切なことでありスポーツマンシップに繋がります。見えないロッカールームでもきれいに使用したり、掃除するといった行為は、感謝の現れであり非常によいことだと信じています。見て無くてもやっていることを誉めてあげることも重要です。ただ、ここで注意することは、日本流のスポーツマンシップと競技意識は別物であることを明確にしなければなりません。もともと日本人は、農耕民族といわれ、争いごとを好まない民族だと言われています。この性質は時にマイナスになってしまいます。このことを考慮して、試合中は「勝つことだけを考える、冷静な戦士」に変身する選手を育てていかなければなりません。「試合が終わると結果に関係なく、1スポーツマンに戻る」このメリハリをジュニア(小学校高学年まで)時代に育てることは重要なことでありまた課題でもあります。

 

 

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