CPA試験概略 「典型的な」CPA受験者像

どういう人が受験しているの?

 日本の公認会計士とCPAの受験者群を比較すると、CPA受験者のほうがスキル、能力知識などが幅広い(バラエティに富む)傾向があります。逆に言えば、公認会計士は比較的画一的です。(公認会計士に比して容易に合格できるという意味でも幅が生じます)
 公認会計士試験合格者の絶対多数が学生、もしくは学習専任者で占められています。大手の監査法人では採用に年齢制限などもあり、年齢的にも、ごく限られた層に大半の合格者が集中します。誤解を恐れず述べれば、特定大学卒の年齢層・背景のほぼ同じような集団、が公認会計士試験(ここでは二次試験を指すことにします)合格者層です。
 ちなみに実際のデータを挙げますと、2001年度の公認会計士二次試験合格者数は、961名(過去最多)でうち女性は173名、合格率は8%、合格者の平均年齢は25.9歳、合格者の内訳は774名が無職(占有率80%強)、156名が学生(16%強)、会計事務所勤務者等も含めても有職での合格者は5%にも満たない数字です。試験のハードさが窺い知れます。

 CPAはどんな人が受験しているのか、まったく千差万別です。アメリカのビジネススクールを卒業したMBA取得者(あるいは在学者)が、自分の強みを補強するために受験する場合があります。日本の公認会計士が業務上必要な勉強の一環として受験したりします。国内系外資系問わず、金融機関に勤めておられる方にも(当然業務内容にもよりますが)取得動機があります。当然、一般企業の経理財務に従事しておられる方が受験される場合も多いです。ERP(統合業務パッケージソフトウェア)など情報システムを取り扱う企業では、CPAで学習する財務会計や監査の内部統制などに関する知識へのニーズがあります。学習専任者やアメリカの大学に通う留学生、国内の大学生や専門学校生もいます。広い意味でのいわゆるキャリアアップを目指して受験されるビジネスパーソンも多いです。
 日本に住む(アメリカ人以外の)外国人が学習している場合もあります。日本人以外で日本の公認会計士資格を持つ人が果たして(全世界でも)いったい何人いるのでしょうか。

 MBA、各国の会計士、アナリスト、システムコンサルタント、みなスキルや知識はまったく異なるわけです。CPA合格者は日本の公認会計士合格者と比較するとはるかにバラエティに富んでおり、CPAの使い方や最終的なキャリア目標もまったく異なります。当然これというお決まりのキャリアパスはありません。

何を目的に受験するの?

 お決まりのキャリアパスが存在しないことは、比較的合格へのハードルが高いこと(コスト、会計単位、渡米しての受験に伴う諸問題含む)と相まって、CPA受験に際しての目的意識の重要さを際立たせています。合格はもちろん重要ですが、合格後にCPAをどう活用するのかこそが、個人のセンスの発揮し甲斐がある部分なのではないかと思います。差がつくのは合格後、です。

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