CPAをはじめ、多くの資格の合格体験記には、よく受験動機や勉強方法などが書かれているようです。
　しかし受験の動機などはその人個人個人の問題であって自分で決めるべきことなので、そんなことを書くのはおかしな話ですし、五回受験した私の勉強法では反面教師にしかならないでしょう。細かい勉強法はあまり重視しません。
　ですから、むしろあまり他の方々が述べておられないような正しい渡航準備や持ち物、試験会場での正しい振る舞いについて、これまで五回の受験歴に裏打ちされた豊富な経験から触れておきます（こんな体験、豊富に積みたくなかった）。一つくらいはこんな変な受験記があってもいいんです。

1997年5月試験

　　1997年5月ケチカン日記

　ほとんど独学で日本語の簿記の基礎を押さえたあと、1996年11月から半年後の受験を目指すCPAコースに入る。勉強内容は全科目ともほとんどMCのみで、OOAFやエッセーには手が回らなかった。それでも自分では少し自信があったのだが、結果は四科目とも60点台が並んだ。それでも初回の受験、半年間の試験対策でこの結果なら、次は大丈夫だろうと油断した。

1997年11月試験

　　1997年11月ホノルル日記 at The Ilikai

　全力で勉強できる環境、精神状態などが揃っていたにもかかわらず、油断もあり勉強量は明らかに落ちてしまっていた。結局やっとやる気になったころで四科目すべてを狙うには時間が足りず、AUDだけは後回しにし、他の三科目を確実に取ろうと考えた。結果的には、AUD以外の三科目の得点が70点台に上がったが、75点には届かなかった。正直いうと、一つも取れていないとは思っていなかったため、ショックだった。

1998年5月試験

　　1998年5月ホノルル・サンフランシスコ日記 at Okinawa Center

　11月試験後、語学留学（San Francisco観光案内）をしていたりで全然勉強していなかったところに、全科目不合格の結果が届き、私生活上の問題もあって結果到着後も勉強どころではなかった。とてもではないが、またMCを回すなどという気力も沸かなかった。受験票は届かなかったし、キャンセルしようとさえ思ったが、試験終了後、所用(笑)でサンフランシスコへ飛ぶ飛行機もすでに押さえていたため、「試験に行くんじゃないんだ、ハワイとサンフランシスコに遊びに行くだけなんだ（本心）、マイルも貯まる」と自分に言い聞かせてハワイへ向かった。もちろんテキストなど重いだけなので持っていかなかった。ただ、まるで何もせずに行くのもさすがに気が引け、エッセーとスケジュールを読んだり眺めたりということだけを、それも4月も中旬過ぎからやっていた。結果的にこれが正解で、エッセーがないARE以外の三科目に合格した。現地で勉強など無意味なことはせずに、体力気力の浪費を防ぎ、リラックスに努めたのもよかった。

1998年11月試験

　　1998年11月ホノルル日記 at Convention Center

　合格するつもりなどさらさらなかっただけに、三科目合格は神の贈り物といった感じだった。エリアごとの得点分布率から、エッセーとスケジュールで得点できていたことは明らかだった。一回目と二回目の受験で最も得点が高かったAREが最後だったので、余裕で11月に入って試験がある週の日曜日から勉強を始め、問題なく(??)合格すると思っていたが、1点差で落ちてた(縛)。得意だったパートナーシップでミスをしたようだ。70点からの残り5点の壁が厚い。

1999年5月試験

　　1999年5月グァム日記

　まともに勉強しさえすれば絶対に合格できるとわかっていながら、けっきょく予定の7分の1くらいしか勉強せず。二週間くらいは勉強するつもりだったのだが。行きのエアでちゃんとB747の2階席を押さえておいた（1階では暗くて勉強どころではない）ので、Wiley Focus Notesで前回はミスったパートナーシップと、会社関係の税金部分を見直しておいた。晩はニ時間半にわたってステーキディナーをご馳走になり、、、リラックスのためにテレビを、、、ナメ切った状態である（いったん緩めておかないと本番で崩れる←言いわけ）。Wiley Focus Notesは、一通り学習が済んでいる人には、非常に強い味方になります。10月12日、他の人から二ヶ月遅れでやっとこさ合格通知が来ました。

数字が苦手な、ロクでもないCPA合格者が誕生してしまいました。(笑)

　アラスカの辺境ケチカンに始まり、受験票が届かなかったときに三科目合格、灼熱の孤島グァムでの最後の一科目は結果が届かず。
　思えばいろいろあって波乱万丈の受験。だいぶ楽しんでます。