自作スピーカーのページ

昨年から始めた自作スピーカーの紹介です
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Luxkit きっかけ
正確には忘れましたが昨年(2003年)の梅雨時にちょっと思いついてそれまで使用していたJBL-4312にプラスして極小型スピーカー(いわゆるサイコロ・スピーカー、よく見るとLUXKIT CORPORATIONと書かれている)をアンプにつなげたところ、その高域の音の良さにびっくりしたのが始まりです。JBL-4312は20年以上前のものですので、恐らく経年劣化による音質の劣化が起きていたのに気が付かなかったためと思われます。しかもそのサイコロ自体も20年くらい前のもので、ユニットもウレタン部分を触るとポロポロ落ちるような状態のものでした。また、偶然ですがその時たまたまステレオ誌の自作スピーカー特集号を買ってあり、それを見るとユニットを交換するという方法があることが分かり、いろいろ調べてみると、そのサイコロ・スピーカーにFostex FE103Eがぴったり収まることが判明。さらにそのサイコロはユニット取り付けもボルトとファストン端子が使用されており、簡単にユニットの交換ができそう。しかもFE103Eも結構安い(2個で実売6000円強)。ということで、早速秋葉原の木村無線でFE103Eを買い求め交換したところ、その音の良さに感激。そこから、自作スピーカーの世界に入り込み現在に至っています。振り返ってみるといろいろ偶然が重なっていますが、しばらくオーディオから遠ざかっていた後の次の波が来た時期に丁度当たっていたようです。


BK10 第一号
製作年月:2003年7月
エンクロージャー:FostexのキットBK10
タイプ:バックロードホーン
ユニット:10cm Full Range Fostex FE103E
サイズ:450H x 196W x 295D mm
スピーカー・スタンド:自作

初めて製作したスピーカーで、当初はキットに何も手を加えず製作しましたが、その後ターミナルの交換、バッフル板の交換、スピーカー・グリルの製作等を行いました。バッフル板の四隅のマジックテープはグリルを付けるためのものです。また、スピーカー・スタンドも製作しました。軽く小気味よい低音と繊細で張りのある中高音が特徴です。
BK10 製作過程

BH-73 第二号
製作年月:2003年10月〜2011年10月
エンクロージャー:オリジナル設計(BH-73)
タイプ:バックロードホーン
ユニット:10cm Full Range Fostex FE108EΣ
サイズ:730H x 180W x 385D mm

BK10を作ってからスピーカー製作に関する情報を集め出し、長岡鉄男先生のバックロードホーンを製作したくなったのですが、スピーカーを置く場所の関係上、長岡先生設計のままではフィットしないため見よう見まねで設計したものです。参考にしたのは、D-10、D-100、D-37、それとコダマさん(後述)の作品です。当初はFE103E向けに設計を始めたのですが、いざユニットを購入するときにBK10と異なるものを付けたくなり、FF125Kを購入してしまい、急遽設計変更しました。なお、板材(15mm厚シナ合板)とカットはMAKIZOUさんに依頼しました(26,000円)。板材の質も良くカット精度も大変高いため組み立てが非常にスムースにできました。その後FE126Eが発売になり、ユニットを交換して現在の形になっています。なお、スピーカー工作に関してはコダマさんの手作りスピーカー研究会のおかげでとても助かりました。FF125Kは中高音がややきつかったのですが、FE126EにしてFEシリーズの聞きやすいながらも張りのある中高音を得ることができました。低域は出過ぎるくらいで押さえるのに一苦労です。現在のメイン・スピーカーとなっています。おかげでJBL-4312は現役を引退しました。--->その後側板を補強したり、色々ユニットを換えて試した結果FE108EΣに至り、これが本当の最終形と思っています。
BH-73 製作過程
(その後真空管アンプのお陰でJBL-4312はよみがえりました)

BS-3-8U 第三号
製作年月:2004年1月
エンクロージャー:オリジナル設計(BS-3-8U)
タイプ:バスレフ
ユニット:8cm Full Range Fostex FE87E
サイズ:300H x 150W x 190D mm

8cm Full Rangeの音を聞きたくて製作しました。AVも考慮してテレビの脇にも置けるようにユニットは防磁タイプのFE87Eとしました。参考にしたのは長岡先生の10cmユニット用のBS-3で、高さは同一ですが、幅と奥行きを小さめにし、ダクトも短めにしてあります。置き場所の関係上、ユニットの位置もやや真ん中よりにしてあります。板材(15mm厚ラワン合板)とカットは近くのホームセンター(ドイト)で済ませました(板材:1,890円、カット代:600円)。最初に鳴らした時は8cmとは思えない低音にびっくりしました。エンクロージャーの制約だと思いますがスケール感はBK10、BH-73には及びませんが、小型スピーカーならではの魅力があります。
BS-3-8U 製作過程

F-64 F-64 第四号
製作年月:2004年5月
エンクロージャー:長岡鉄男氏設計(F-64)
タイプ:バスレフ
ユニット:12cm Full Range Fostex FF125K
サイズ:615H x 160W x 160D mm (台座:220W x 220D mm)

手持ちのFF125Kを何とか活かしたくて長岡先生の図面集をいろいろ探して見つけたのがこれ。ユニットが一つだけ上向きに付いているスピーカーで、まさに「こんなスピーカー見たことない」。どんな音がするのか興味津々で設計通り作成しました。最初に音出しをした時はそのまともさにびっくり。普通とはもっと違った音の出方をするのかと思いましたが、違和感は全くなし。作成しているときはそれほど感じませんでしたが、出来上がってセッティングしてみると、のっぺりしたところが何とも言えず魅力があります。
F-64 製作過程

DB-33 DB-33 第五号
製作年月:2004年9月
エンクロージャー:オリジナル設計(DB-33(オシドリ))
タイプ:ダブルバスレフ
ユニット:8cm Full Range Fostex FE87E
サイズ:330H x 150W x 300D mm(頭部:110H x 110W x 160D mm)

第三号のBS-3-8Uを胴体に使い新たに頭部を付けたものです。本当は胴体はバックロードホーンにしたかったのですが、寸法上無理なのと、BS-3-8Uの音の「籠もり」が気になっていたので、再利用して頭を付けたらどうなるか、ということで製作してみました。命名としてはダックという名が浮かんだのですが、長岡先生設計のダブルバスレフで「ダック(F-36)」というのがあるので、「オシドリ」としました。
低音の伸びはそれほどありませんが、BS-3-8Uの音の「籠もり」は薄らぎ、すっきりとした感じになり、立派なサブになりそうです。また、このような頭部と胴体を分けた点音源タイプの可能性を感じました。
DB-33 製作過程

DB-96 DB-96 第六号
製作年月:2005年2月
エンクロージャー:オリジナル設計(DB-96)(長岡鉄男氏設計F-64利用)
タイプ:ダブルバスレフ
ユニット:8cm Full Range Fostex FE83E
サイズ:965H x 160W x 160D mm(頭部:110H x 110W x 160D mm)

第五号のDB-33のセッティングを色々試していたところ、F-64の上に置いた形がもっとも良く、そこからF-64に首を付けてDB-33の頭を乗せたらどうだろうか、というアイディアが浮かび試してみました。
DB-33の定位の良さにF-64の響きを加えたものを狙った訳ですが、小音量でもまさに楽器のように音が響きます。長岡先生のフラミンゴには遙かに及ばないでしょうが、改めてスピーカー・エンクロージャーの可能性を認識した次第です。音の滑らかさが加わるとさらに良いのですが、それは今後の課題です。
当初はFE87Eを付けていましたが、FE83Eに変えました。中低域の厚みが増し全体的なバランスが良くなったように思います。
DB-96 製作過程

BS-25 第七号
製作年月:2005年7月
エンクロージャー:FE87E標準箱
タイプ:バスレフ
ユニット:8cm Full Range Fostex FE87E
サイズ:250H x 176W x 200D mm(内容積:5.2L)

基本に立ち返ってFE87Eの説明書に載っているバスレフの標準箱を作ってみました。今回はMDFボードを使い、カラー塗装することに決めていましたが、15mm厚の板は丁度良いサイズの物がなく、9mm厚で910x910の板を使用しました。バッフル板と側板だけを二枚重ねにしました。
JB-2A3に繋げて聴いた印象は、全体的に素直で低域にも詰まった感じが無くなかなか良い音です。弦の高域がやや細めに感じますが、ピアノはとてもきれいです。
BS-25 製作過程

BS-30 第八号
製作年月:2009年5月
エンクロージャー:FF85K標準箱
タイプ:バスレフ
ユニット:8cm Full Range Fostex FF85K
サイズ:300H x 146W x 190D mm(内容積:4.4L)

BH-73に使って以来FF85Kが気に入っているので、久々に専用の箱を作成しました。小型にできて作りやすいバスレフで、FF85Kの説明書に載っている3種類の内ダクトの長さが12cmのものを参考にしました。板取りの関係上、幅を縮めて高さを高くしています。
三栄無線の6BQ5シングルにつないでの最初の音出しでは、想定通りというか、高中音は細かい音まで良く拾い、低域はやや締まりすぎかという印象です。今後はSV-3のトーンコントロールやアンプ、セッティングによってこのユニットの良さを引き出したいと思います。
追記:アンプをJB-2A3にすると滑らかな音色になり低域の締まりも緩和される感じです。また、だんだん響きも良くなってきたように感じます。
BS-30 製作過程

第?号
製作年月:2013年6月
エンクロージャー:長岡鉄男氏設計スワンa(D-101a)
タイプ:バックロードホーン
ユニット:10cm Full Range Fostex FE-108EΣ
サイズ:1010H x 380W x 345D mm

自作派の中では有名なスピーカーで、一度は作ってみたいと思っていましたが、たまたまヤフオクでMDFのカット材がセットで売られていたので、これを機にと購入して組み立てました。
見た目は市販品ではあり得ないような形をしており、胴体部分の構造がこれまた複雑で、3次元的な音道が2本作られるようになっています。
これまでの拙い経験では、自作の場合、特にバックロードホーンでは高域から低域のなかでどこかに必ず気になるクセがあったのですが、このスワンaを最初に聞いたときには本当にびっくりしました。いやなクセが全く感じられないのです。形状、構造と出てくる音とのギャップが凄いです。私には実に素直な音に聞こえました。よくこんなスピーカーが設計できたものだと、大いに感心しました。
これ以降、現在に至るまでメイン・スピーカーの座に収まっています。
スワンa 製作過程